来週のアップル決算について・・・・

お疲れ様です!

1月10日と13日に取り上げたアップルの決算が29日に発表されます。
決算次第では、今後のマーケットにまた一波乱を落とすこともあり得ますね。


今後、発表される主力企業の決算発表での見るべきポイントについての重要ポイントについて、重視する点は

  • 一株当たり利益(EPS)がコンセンサス予想を上回っているか?
  • 売上高がコンセンサス予想を上回っているか?
  • 会社側ガイダンスがコンセンサス予想を上回っているか?

以上がポイントになるかと思いますので、事前にチェックしておくといいです。


まず、アップルの決算予想の数字です。


既に、今月初めに今回の決算での業績の下方修正は行われていますが、はたして結果はどこまで株価に織り込まれているでしょうか・・・・?
 
 Earnings Estimate(EPSの見積もり)        4.17

Revenue Estimate(収入の見積もり)        84.04B


Annual EPS Estimates(年間EPS見積もり)      
Sep 2019 (FY) 2019年9月(年度)      12.02
Sep 2020 (FY) 2020年9月                    13.34


Annual Revenue Estimates(年間収益見積もり)
Sep 2019 (FY) 2019年9月(年度)     259.91B
Sep 2020 (FY) 2020年9月                   272.52B


ESP予想が 4.17ドル
売上予想  840億4千万ドル ・・・・・ いづれも下方修正後


ということになります・・・・・・・はたして、結果はどうでしょう。


さらに、問題は、2019年3月以降のEPS予想です。
2019年3月(第2四半期) -2.91%
2019年6月(第3四半期) -3.20%
2019年9月(第4四半期) -1.72%


いづれも、前年を下回る予想となっています。


ということで、アップルの株価下落に関する以前の投稿記事はこちらに


アップルの決算次第では、再度、他のハイテク企業の株価に影響を及ぼすかもしれませんので、直近の関連あるニュースを取り上げてみました。


26日のマーケットでは、アップル株は一時、前日比3.6%高の158.13ドルを付けましたが、最終は5.06ドル高の157.76ドルで終わりました。
会社が10~12月期の売上高予想を大幅に下方修正し、株価が10%下落した「アップル・ショック」前日の2日終値(157.92ドル)に-0.16ドルまで回復してきました。


きっかけは、一部のアナリストによる目標株価の引上げで、「最近の株価下落で投資妙味が高まった」と指摘したが反発の原因ということでした。


アップルの決算に潜むリスクは

① 製品価格の下落


「最大のリスクはiPhoneの価格下落」になるといわれています。


実際、今月には中国の主要ネット通販サイトでiPhoneの価格が1~2割下がりました。
日本でも大手キャリアが相次ぎ値下げに動いています。
中国販売の不振は、アップルが10~12月期予想を引き下げたのが主因で「中国需要に改善の兆しは見えていない」といわれ、回復には相当の時間がかかるとみています。


決算発表でも1~3月期の売上高見通しが焦点となりそうです。
QUICK・ファクトセットによると市場予想平均は前年同期比3%減の592億ドル
iPhoneの売上高は10~12月期から38%減る予想となっています。
年末商戦のピークである10~12月期から落ち込むのは例年通りですが、ベアードのウィリアム・パワー氏は「過去3年間の平均も38%減だった。それと比べると、現在の厳しい環境を考えると例年通りの予想は甘いかもしれない」と懸念しています。


② サービス事業の競争激化
同事業の売上高は19年9月期通期に475億ドルと前期比20%増え、iPhone(アイフォーン)など製品事業の苦戦を補うとみられています。


サービス部門の売上は、売上高全体に占める割合は低いが、粗利益率は約60%と製品事業の2倍近くと高く、音楽配信、アプリ販売、今春にも始める動画配信などにより来期のサービス事業は23%増収と伸びが予想されています。


だが、このサービス事業についても厳しい状況が出てきています。


一つには「サブスクリプション(定額制)」が広がり、動画のネットフリックスなどがクレジットカード払いなどに切り替えることで、アップルを経由しなくても顧客を継続的に獲得できるようになり、アップルのアプリ手数料を割高と感じる企業が増えているからです。


音楽配信の世界的大手、スウェーデンのスポティファイも同様の手法で、手数料の回避に乗りだしてきています。


にわかにアップル離れが目立つようになったのは、アマゾンやネットフリックスのように利用者に継続的に料金を払ってもらうサブスクリプションのサービスが広がっているからです。

           

米調査会社アップアニーによれば、18年に消費者がたくさん料金を払ったアプリ(ゲームを除く)の1位はネットフリックスで、2位は米デートアプリのティンダー。トップ5のサービスはいずれも定額制となっています。


定額制サービスでは顧客を長期間囲い込みやすいのが大きなメリットです。


ただし、定額制で利用者をつなぎ留めるにはコンテンツへの投資を継続的に続けなければならず、その分コスト管理を厳しくする必要が出てきます。


ネットフリックスなどは、株価も高く、高い成長性の評価を得ていますが、新作品の開発に多大な投資をおこない続けることで、コストがかさみ収益を圧迫しています。


ネットフリックスの戦略は、ある意味アマゾンの戦略と共通する部分があります。
競合の激しい業界の中で圧倒的なシェアを確保するためにはコストよりもシェア確保を優先する部分ですが、米国の会員数は5800万人と頭打ち傾向がでており、今後は海外でいかにシェアを広げていけるかということが成長のカギとなります。


アップルの最高経営財務責任者は、18年11月の決算会見で「サブスクリプション型のアプリは3万あり、最も売り上げが多いアプリでもサービス事業全体の0.3%未満」と説明して、ネットフリックスなどによる手数料回避の影響は限定的だとの見方を示しています。


【まとめ】
アップルをはじめとして、米主要企業の決算発表は来週ピークを迎えます。
米国内外の景気減速を踏まえ、アナリストの19年度の業績予想は週を追って下方修正されてきています。


シティグループのロバート・バックランド氏は「下方修正されたから株安とは限らない」と指摘しています。


世界の主要企業で構成する株価指数をみると、昨年までの30年間でアナリストの全体の業績予想が当初より引き下げられたのに株価が上昇した年が15回あったという。


収益悪化が早い段階で株価に織り込まれるためです。


アップル・ショック前まで株価が戻り、短期的にはアップル株のリスクは高まっていますが、決算で開示する1~3月期見通しが市場予想以上で踏みとどまれば、米株相場全体にとっても好材料となるとおもいます。


さて、どうなりますか・・・・・・・


それでは、みなさまよい投資を !

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