今の株価は「期待」あるいは「実態」・・・どちら ?

こんにちは!


昨日のニューヨーク市場は、米耐久財受注額が3カ月連続で増加し、減少を見込んでいた市場予想に反して改善したことやハイテク株への強気見通しに支えられて続伸しました。
ダウ平均は場中220ドル上昇をつけた場面もありましたが、トランプ大統領がボーイングの主力機「737MAX」の運航を停止すると表明したことで上げ幅を縮小しました。


ナスダック総合株価指数は、米中の主力ハイテク株で構成する「NYSE FANGプラス指数」が昨年11月以来の高値を付けるなど、昨年10月以来の5カ月ぶり高値で終えました。


昨日の結果です。

ダウ工業株30種平均は +148.23ドルの25702.89ドル、ナスダック総合指数は+52.37の7643.40ポイント、S&P500種指数は+19.40の2810.92ポイントと今週に入って連続の上昇となりました。


S&P500種指数も節目の2800ポイントを超えてきました。



今日はナスダック総合指数のチャートからみてみます。

指数は昨年12/24の安値 6170.17ポイントを底に反発し、10月以降の戻り高値の11/7の7572ポイント、12/3の7486.51ポイントを超えて、8/30の最高値8133.30ポイントがターゲットになってきました。


ローソク足チャートは50日の短期移動平均線、100日の中期移動平均線の上にあって、短期移動平均を2.8%上回っており、まだ上昇余地があるようにみえます。


RSI指数の57.55は若干買われすぎを表していますが、MACD線はシグナルラインを突き抜け、プラス圏に上昇、OSCIの雲もプラス圏あって、チャート上は「買いモード」を示していると思います。

正直、経済指標や米国の財務問題、更に今月予定の債務上限引き上げのことや、EU離脱問題、対中貿易協議や知財問題等、実体経済や地政学的リスクの問題、3月というアノマリーを考えた場合、現在の株価上昇を裏付ける合理的根拠が見られないと思うのです。


ちょうど、今朝の「モーサテ」でこの問題に焦点を合わせた話題があったのでウォッチしてみました。


一緒にご覧になられたらと思います。
ゲストは三菱UFJモルガンスタンレー証券の藤戸則弘氏「プロの目」のゲストコメンテーターで登場していました。


この時の内容を表を交えてお知らせします。


テーマ「期待」「実態」のギャップについてです。


下の表から、景況感を表すグローバルPMI(総合)指数は、2018年以降下がり続けており、MSCI世界株価指数(先進国及び新興国の株価を含む)も、それに沿って下落してきたが、

2019年に入ってもPMIは下がり続け、2月中旬以降になって若干上向き始めてはいるが、株価指数は1月以降急騰を続けており、これら二つの相関が崩れ始めている。


株価が上昇した理由の中で
一つ目はFRBのハト派発言が大きな影響を与えた
二つ目は、米中通商協議がうまくいくという楽韓論が高く、2000億ドル10%の関税もなくなるのではないかという見方が出てきた。


したがって、実体と期待感に大きなギャップが生まれてしまった。


また企業業績についても、去年まではトランプ減税の効果もあって非常によかったのが、19年1から3月期は減益予想、4から6月期、7~9月期、ともに3%程度、10~12月期でようやく回復が見られ始めるという予想。

「今のこの状況では、株価が上昇し続けるのは、裏付けとなるものがない !
やがては、このギャップの部分が「リスク」として意識され始めてくるだろう。」


日本においては、もっと極端にその傾向が見らる。

景気が良くなれば株価も上がる。
去年の後半から景気先行指数が下がり、景況感が悪くなっているのに株価だけが上がる、10月は24400円の高値を付けたが、その後で下落。


ところが、世界的な株価の反発でつられて上昇、昨年後半からの5か月連続で指数は落ちているにもかかわらず、株価だけは一時21000円をつけた。


ある意味では、世界よりも極端な形でギャップが拡大してきている。
但し、日本の場合は需給要因も関係しており、海外投資家の売買動向も深く関係している。
去年の12月は現物株式も先物もそろって売られたため、株価は下落したが、今年1月以降は、現物株は年金や投資信託などの長期資金での資金の売り越しが続いている。


先物についてはヘッジファンド系の短期資金が流れ込み、買いが膨れ上がっている。


要するに長期投資家は売っており、短期のさや取りだけが買っているという脆弱な状況が見えてくる。


以上のように解説していました。


確かに、ブログを書くようになって以前より情報の収集は多くなりました。
ポートフォリオや、採用銘柄はある程度調べて決めたらほとんどは動かさないので、あとは決算情報を確認するくらいで、もっぱら経済問題や政治関係の情報集めに時間をかけています。


今の相場は薄氷の上を歩んでいるような感じがして、株価が上昇すればするほどこの後の下落の衝撃が大きくなるような気がしています。


失敗の記録として2000年からの運用資産をS&P500指数の比較でグラフ化したのが下の表です。
このグラフで何が言いたいかというと、(細かくて見にくいと思いますが、許してください)

2000年~2009年迄の10年間では
S&P500指数は
▲15.6%

私の資産は  ▲20.5%


2010~2019年直近では
S&P500指数は 250.3%
私の資産は   200.6%



2000年~2019年直近では
S&P500指数は 2.1倍
私の資産は   2.7倍   
・・・・・・・という結果になります。


つまり2000年~2009年にはITバブルの崩壊とリーマンショックがあり、2010年~現在迄にはチャイナショックがあったわけです。


前半の10年は、下手な運用の私だけでなくS&P500指数についても10年間で指数がマイナスから回復することができなかったということです。


2010年からの後半の10年は2015年のチャイナショックやギリシャ危機などがありましたが、それでも10年で指数は倍になっています。


しかし、最近の景気動向などを見ていると、まさに曲がり角に差し掛かっているともいえるのではないでしょうか。


2010年からの10年だけを見ていると長期保有が投資の最適解と思いがちですが、2000年からの10年や日本のバブル期(安定成長期)終焉後で ある1990年代前半からの約20年以上にわたり低迷した失われた20年のように、時間が傷を癒すという幻想は持たないほうがいいと私は考えます。


今後は現金が比率を高めることが最善の投資法になるかもしれません


今の好調さは不気味に感じるので、悪いニュースを中心にこれからもブログ書いていくことになるとおもいます。


生意気な言い方をすれば「来るべき危機への警鐘」となればと・・・・勝手に思っています。


反対のご意見の人も多いと思いますが、捉え方は人それぞれですので
少しでも参考になるかな・・・と思われたら、応援クリックをお願いします。

×

非ログインユーザーとして返信する