円高が進みました。今後の為替の行方は・・・・・・

おはようございます!

        
昨夜のニューヨーク市場は大幅反発しました。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の資産圧縮について「問題が起きれば変更をためらわない」という発言や、利上げについても「(実施を)我慢できる」と述べたことでFRBが金融引き締めを急がないとの見方が広がって市場の買い安心感を高めました。

昨夜のニューヨーク市場の結果です。

   

                                                                               (金・原油も反発、ドル円は円高方向へ)
また、12月の米雇用統計では、雇用者数の伸びが10カ月ぶりの大きさとなり、平均時給の伸びも加速し、労働参加率も上昇した。
米労働省の4日発表によると、12月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比31万2000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想のいずれをも上回った。11月は17万6000人増(速報値15万5000人増)に上方修正された。
これらのニュースを市場は好感し前日の下げすぎの反動も手伝い大幅上昇。ここ最近の下落分も取り返しました。
また、米中が7~8日に次官級の貿易協議を開くことが決まり、交渉進展への期待が広がったことも好感されたようです。
下の表は、ここ一週間のS&P500の指数チャートです。

   

1月4日の下げを取り戻し、ここ一週間での最高値となりました。


今日は、大きく円高方向に動いた為替についてみてみました。

年始の外国為替市場で円が急騰

為替が大きく動きました。

                

外国為替市場で、3日早朝に一時1ドル=104円台と約9カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。その後落ち着きを見せ始めて1ドル=107円~108円台まで戻してはいるが、年末よりも約2円~3円高くなっています。
米アップル業績が発端ではあったが、背景には「リスク回避の円買い復活」「薄商いでの機械的な円買い」「年末のドル需要剥落」などが理由らしいです。

1.リスク回避の円買い復活

2018年は堅調な米経済を背景に歴史的なドル高が進行してきた。新興国不安や欧州問題などのリスク回避局面でも円以上にドルが買われ、18年春以降の円ドル相場は緩やかな円安・ドル高基調だった。
しかし、昨年12月以降、米経済や世界経済の先行きへの懸念が強まっており、リスク回避の円買いが対ドルでも復活している。2日に米アップルが中国の販売低迷を理由に18年10~12月期の売上高を下方修正し、中国経済の減速が米国の企業業績に悪影響を与える懸念が強まった。3日発表の米国製造業の景況感を示す経済指標も約10年ぶりの下げ幅を記録し、「19年になれば米経済の強さが再び確認されるという市場の期待が外れて、リスク回避の動きが一気に強まった」
日本が超低金利国であることもリスク回避局面で円が買われやすい理由だ。日銀は短期金利をマイナスに下げ、長期金利をゼロ%程度に誘導している。世界経済が好調で、投資家が積極的にリスクをとっている局面では、円のような超低金利の通貨を借りて、金利が高い通貨を買う「キャリー取引」が増える。逆にリスク回避に動けば、反対に高金利通貨を手放し、円を買う動きが強まるとされる。08年のリーマン・ショック後や16年に英国の欧州連合(EU)離脱が決まった直後、北朝鮮問題など地政学リスクへの懸念が高まった局面では、急速な円高・ドル安が進んだ。

2.薄商いで機械的な円買い

3日に急速な円高が進んだのは市場参加者が少ない薄商いの中で、機械的な円買いが一方的に進んだのが理由だ。シティグループ証券の高島修氏は「年始で日本勢が休んでいたため、実需のドル買いがなく、円高につながった」と指摘する。あおぞら銀の諸我氏も「リスク回避とはいえ、年始でなければここまで円高は進まなかった」と話す。
3日はアルゴリズム取引による円買いや外為証拠金(FX)取引を手掛ける日本の個人投資家によるロスカット(損失確定売り)も円高の流れに拍車をかけたとみられる。アルゴ取引を手掛ける商品投資顧問(CTA)といった投機筋は、トレンドに追随して淡々と売買を繰り返す投資手法を得意とする。
FX取引では損失が大きくならないように、相場があらかじめ設定した水準を超えると、損失を確定して自動的に売りを出すようになっている。外為どっとコム総合研究所の神田卓也氏は「1ドル=108円ちょうど付近にロスカットを設定する人が多かった」とみる。通常、こうした機械的な円買い・ドル売りが出ると、日本の輸入企業などの実需のドル買いが出るが、休日でそうした動きが乏しかったことが円買いが止まらなかった背景にある。

3.年末のドル需要剥落も

18年秋以降にドルを買い支えていた米企業によるドル買いが一服したことも円高が進みやすくなった要因だ。例年、年末にかけては企業による海外資金の自国還流が多い。特に18年は米トランプ政権が17年末に導入した米企業が海外資金を自国に戻した際に受けられる大型減税の影響で、海外で稼いだ資金をドルに戻す需要が増えるとの見方が強く、ドルの需給が逼迫していた。足元ではそうした需要が剥落している。
                             

      [ 1.~3.の記事については1月4日の日経新聞より引用 ]


以上のように、円高発生に関する原因をまとめてみましたが、今後は円高が及ぼす影響を注視していく必要があります。
今年は、世界景気の減速傾向にあわせてリスク回避の円高はますます進むと思います。
FRBは利上げをスローダウンあるいは取止めるかもしれないし、イールドカーブもフラット化はますます進み、物価への影響やインフレ懸念の後退なども出てきます。
しかし、その問題についてはあらためて調べてみたいと思います。

19年は米国株19%上昇、米利上げ見送りーウィーン氏のびっくり予想—

ブルームバーグ・ニュースにブラックストーンのバイロン・ウィーン氏が毎年恒例の「びっくり予想の記事が載っていたのでご紹介します。


19年は景気減速との暗いニュースや予想が多い中で、ポジティブな面白い話です。


ウィーン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、S&P500種株価指数が今年15%上昇すると予想。リセッション(景気後退)は21年より前には起きないとの見方を示した。
モルガン・スタンレーのストラテジストを務めた経歴を持つ同氏は1986年以来毎年、投資家の予想では発生確率3分の1だが自身は5割以上とみる事象を集めた「びっくり予想」を公表している。


ウィーン氏のその他の予想は以下の通り:
1.米10年債利回りは3.5%未満で推移する一方、利回り曲線は引き続き順イールドで中国株は新興国市場の上昇を主導し、上海総合指数は25%高へ
2.英国の欧州連合(EU)離脱問題で期限の3月29日にまでに英議会がEUとの離脱協定を承認しないが、メイ英首相は続投。2回目の国民投票が実施され、英国はEU残留を決める
3.モラー米特別検察官による捜査は、トランプ・オーガニゼーションの関係者で大統領の側近に対する起訴につながるが、証拠は大統領自身に対する直接行動を後押しするものではない
4.上下両院で多数派が異なるねじれ議会が予想以上の効果を発揮し、医療保険制度改革法(オバマケア)や移民政策の重要部分を維持することで前進。20年に実施される連邦インフラ整備プログラムが公表される

5.テクノロジー株やバイオテクノロジー株など成長株が好業績に支えられ米株式市場を引き続き牽引へ


暗い話ばかりの昨今、明るい話も必要ですよね。さて、今年はどれだけ当たるでしょうか。
それではみなさん、よい投資を

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